❇acoustic❇

雨は幾重にも言葉を打ち 瓜実顔が並んだ写真の下に 小石のように置き去られ 消えていく 私がやってきた理由について だれも気にしちゃいない 私がやってきた理由について だれも証明してはくれない それは 薄く裂かれた花弁のように 細胞の中に浮かんでいる 私の器は蜃気楼 置き忘れた 白磁器のほほえみ 時の空虚を知りながら生きる