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むー の『野獣死すべし』『野獣死すべし 復讐のメカニック』《大藪春彦・伊達邦彦 映画に使われた》Classic Musicたち Soundtrack《本命盤》

むー の『野獣死すべし』『野獣死すべし 復讐のメカニック』
Playlist by むー
828
8
  • 2020.03.23
  • 1:23:56
  • 8 Tracks
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TRACKS
DESCRIPTION
さぁ!これを聴きながら《死んだ目》をして、肩を落として 街を歩けば、貴方も伊達邦彦(優作版)だ! 伊達邦彦は、大藪春彦が 昭和33年、早稲田大学の文芸同人誌『青炎』に掲載された『野獣死すべし』の主人公です。 同年、江戸川乱歩編集でもお馴染み『宝石』誌にも転載され、大藪春彦氏の職業作家デビュー作にもなりました。 伊達邦彦は、この様に描写されてます。 ポマードをつけぬ漆黒の髪は おのずから渦を巻き、彫った様に浅黒く端正な顔は 若々しい。 甘い唇には孤独の影があるが、憂いを含んで深々と光る瞳には 夢見る趣がある。 バックスキンのジャンパーに包んだ体は、強靭な鞭を想わせて しなやかである。 原作の『野獣死すべし』に出てくる《伊達邦彦》の描写です…… そんな《伊達邦彦》に まつわる CLASSIC MUSICをお届けします。 ①②③④⑤⑦⑧『野獣死すべし』(80年)…… 監督 村川透 主演 松田優作 脚本 丸山昇一 音楽 たかしまあきひこ 原作 大藪春彦 製作 角川春樹 大藪春彦の原作とはキャラクターが違う 松田優作《伊達邦彦》 《ストーリー》 伊達邦彦(松田優作)は、通信社のカメラマンとして世界各国の戦場を渡り歩き、今、翻訳の仕事をしている。 普段は好きなクラシック音楽を聴きながら、落ち着いた日々を送っているが、 戦場で目覚めた《狂気》が 心の中に潜在しており、 巧みな射撃術、冷酷な頭脳を利用して銀行強盗の計画を練っていた。 「 GET THE OTHER ONE .... 」 (もう一人、銀行強盗に必要だ) ある日、大学の同窓会に出席した伊達は、その会場でウェイターをしていた《はぐれ者》真田(鹿賀丈史)に出会い、言葉巧みに 仲間に入れる…… 伊達は、人を殺した事の無い 真田に、愛人の原雪絵(根岸季衣)を殺す事を命じる…… 初めての殺しに戸惑う真田に、伊達邦彦は語りかける 《伊達邦彦のセリフ》 あの女は、確実に死んだ。やがて土になる それだけだ 素晴らしいじゃないか 怖いのか? 無理もない……だけど それでいいんだ それはね、人 ひとりを殺したからじゃないんだ。 君自身が、人を殺す事に快感を覚え始めた 自分に とまどってるだけなんだ そうだろ? 何も心配する事は無い 僕も最初は そうだった 不安は直 消えます だって君は今 確実に美しいんだ それは悪魔さえ 否定出来ない事実だ 来たんだよ 君は 今 あの輪廻と言う 忌まわしい長い歴史を たった一発の銃弾で 君は否定してしまったんだ そのくだらない時の流れを 止めてしまったんだよ なんて素晴らしい なんて素晴らしい 悪魔の時間だ 現世における法に基づく 社会復帰なんてものは 君にとっては もう遠い過去の産物になってしまったんだよ わかるか? 嘆くことは無い それでいいんだよ 真田 君はもう 仲間だ 君のその行為は 来世の世界で 新しい歴史の始まりとして 輝かしい出発を遂げる事が出来るという 暗示だ 君は今 確実に美しい それは神さえも…神さえも 超越している! 君の君自身による アイデンティティは 今 確実にここに確立された 歴史を否定する野獣の血は 今 初めて ここに実を結んだんだ わかるか? もう何も恐れる事は無い 一気に駆け抜けるんだ 僕と一緒に 一気に駆け抜けるんだよ 真田! どうした? 何を恐れてる? (伊達邦彦は銃を真田に投げる) 拾え その魔性の銃を拾え! (真田は、興奮した眼差しで、銃を持ち 構える…) そして二人は 銀行襲撃を果たす…… しかし そこには、クラシックのコンサートで知り合った《社長秘書》の華田令子(小林麻美)がいた…… 彼女は、マスクの下の《伊達邦彦》に気づいた…… この映画で印象的に使われたのが、数々のクラシック音楽と 伊達邦彦の心象を表す《詩》 それは、 萩原朔太郎の詩集『氷島』(34年)から「漂泊者の唄」。 《漂泊者の歌  萩原朔太郎》 日は断崖の上に登り 憂ひは陸橋の下を低く歩めり。 無限に遠き空の彼方 続ける鉄路の柵の背後〔うしろ〕に 一つの寂しき影は漂ふ。 ああ汝〔なんぢ〕 漂泊者! 過去より来りて未来を過ぎ 久遠〔くをん〕の郷愁を追ひ行くもの。 いかなれば蹌爾〔さうじ〕として 時計の如くに憂ひ歩むぞ。 石もて蛇を殺すごとく 一つの輪廻を断絶して 意志なき寂寥〔せきれう〕を蹈み切れかし。 ああ 悪魔よりも孤独にして 汝は氷霜の冬に耐えたるかな! かつて何物をも信ずることなく 汝の信ずるところに憤怒を知れり。 かつて欲情の否定を知らず 汝の欲情するものを弾劾せり。 いかなればまた愁〔うれ〕ひ疲れて やさしく抱かれ接吻〔きす〕する者の家に帰らん。 かつて何物をも汝は愛せず 何物もまたかつて汝を愛せざるべし。 ああ汝 寂寥の人 悲しき落日の坂を登りて 意志なき断崖を漂泊〔さまよ〕ひ行けど いづこに家郷はあらざるべし。 汝の家郷は有らざるべし! 映画のなかで重要な要素であるコンサートシーンで演奏されるショパンの『ピアノ協奏曲第一番』は、実際に日比谷公会堂で撮影し、 映画が始まり 20分後、最初のコンサートのシーンでは、「第一楽章」が演奏されています。 (村川監督の兄、村川千秋指揮の東京交響楽団、ピアノは花房晴美)。 その場面の観客の一人の小林麻美のオーラが凄い。一般人の中だと こうも違うのか! Soundtrack album 収録は、LIVE形式で録音されました。 「第ニ楽章」は、映画が始まり 33分後、松田が小林麻美、柏木刑事(室田日出男)と会話する レコード店のシーンで店内のBGM に使われています。 また、そのすぐあと、試聴室で伊達邦彦が聴くのが⑧曲目の『皇帝』。 ラスト近くにある、最期のコンサートのシーンでは今度は「第3楽章」が演奏されています。 映画が始まり 約10分後、現金を奪い 自室でくつろぐ伊達邦彦がかけるレコードが ⑤曲名『ショスタコーヴィチ 革命』から 引き続き聴くのは⑦曲目『モーツァルト ピアノ協奏曲 第21番』 ④曲目の『アルビノー二のアダージョ』は、映画が始まり約56分 華田令子とコンサート後 彼女の《好意》を知り、自室でうずくまるシーンで。 主演の松田優作は、クランクイン前に 「役作りのために少し時間が欲しい」として、 音信を絶っている間に10kg以上減量し 更に頬がこけて見えるようにと上下4本の奥歯を抜いたといいます。 約1ヶ月後、撮影所に現れた松田の痩せ細った姿に監督の村川透が激怒し、松田と激しい口論を始めたという逸話も残されています。 また、役になりきる上では身長が高過ぎるという理由で「可能なら足を5cm程切断したい」と真剣に語っていたとも伝えられています。 まさに《狂気》ですね。 ⑥『野獣死すべし 復讐のメカニック』(74年)…… 監督 須川栄三  脚本 白坂依志夫、工藤裕弘、須川栄三 主演 藤岡弘 撮影 木村大作 音楽 村井邦彦 《ストーリー》 私立大学の講師となった伊達邦彦(藤岡弘)。 その冷たく研ぎすまされた表情の裏側では、 12年前会社を倒産させ、父を死に追いやった矢島裕介(小松方正)…そして 家族を崩壊させた者たちへの復讐の炎を燃えたぎらせていた…… 手始めに、矢島裕介の息子 新東商事の社長・矢島雅之(村井国夫)の愛人 若月貴美子(緑魔子)に接近し、 表に出せば命取りの重要書類を手に入れる。 こうして伊達の完全犯罪による壮絶な復讐劇が始まる…! 共演に、伊達邦彦と大学時代 射撃部で競い合った過去のある 新聞記者の 正田純一役に、黒沢年雄が出ています。 伊達邦彦が、現金輸送車を襲うシーンで狙撃に使うのが、アーマーライト社の AR7ライフル 22口径。 ポスターなどの《キー・ビジュアル》に使われています。 藤岡弘が200発近い 弾着を着けて挑んだ壮絶なラストシーンで持っていたのは スターリング・マークV短機関銃 9mm口径。 今でもプロの間では変え難い性能の銃との事。 映画の中で、自宅に帰った伊達邦彦が、大学講師の《仮面》を脱ぎ捨てる時にかかるのがブラームス。 《第1曲:人の子らに臨むところは獣にも臨むからである》 Denn es gehet dem Menschen 伝道の書(コヘレトの言葉)3章19-22節 人の子らに臨むところは 獣にも臨むからである。 すなわち一様に彼らに臨み、 これの死ぬように、 彼も死ぬのである。 彼らはみな同様の息をもっている。 人は獣にまさるところがない。 すべてのものは空だからである。 みな一つ所に行く。 皆ちりから出て、皆ちりに帰る。 だれが知るか、人の子らの霊は上にのぼり、 獣の霊は地にくだるかを。 それで、わたしは見た、 人はその働きによって 楽しむにこした事はない。 これが彼の分だからである。 だれが彼をつれていって、 その後の、どうなるかを見させることができようか。 藤岡弘は、銃の感触を確かめに海外に行き、実際に銃の組み立てまで練習しました。 第二次世界大戦 敗戦後、 高官たちは民衆たちを見捨てて、いち早く帰国し 残された日本人の警官や憲兵たちが、朝鮮人たちの報復により なぶり殺しにされるのを目撃した大藪春彦は、 ジフテリアにかかった妹を背負い、 病院から病院へと血清を求めて奔走するなど、生活苦にあえぎつつ、盗みを働いてまでも一家の長男として必死に食糧を確保しました。 父と生き別れになり、 1946年に共同で闇船を雇い日本へ帰ります。 (新義州(8月)→仁川→ソウル→議政府→釜山→佐世保(9月17日)→香川県善通寺の祖母の家) のちにこの敗戦体験が、大藪作品の主人公の《反骨心》に投影されていきます。 『野獣死すべし』というタイトルは、《野獣》= 犯罪者は《死ななければならない》という《免罪符》を 形上 入れた事により 自分の中の鬱積した想いを《伊達邦彦》に託していたのです。

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