これはあの子の話し 国道10号線のバスを待つ彼女は 風に揺られる後ろ髪を ポニーテールに結いてる あの子 はよく見かけるけど、 名前も知らないし どこの人かもわからないな 変わった形のブラウスを 着こなしてるよ綺麗だね 少しだけ背伸びしてる 手さげから顔を出すフランスパンも 有線のイヤホンを がんばってほどく姿にも 目が移ってしまう あぁ いつものバス停で あぁあの子に会ってしまったら どんな風に笑うんだろう なんて考えてるよ いつものバス停で また君に会ってしまったら そろそろ目が合うんじゃないかって 少しこわいけど 少しだけ背伸びしてる いつものヨレたシャツを キリがないのに伸ばしてみて 意味もないのに君を探しちゃったり あぁ いつものバス停で あぁあの子に会ってしまっても こんな風に目配せしたって 気づいちゃくれないよ いつものバス停で また君に会ってしまっても 僕から話しかけることなんて 出来やしないんだよ いつもの通い慣れた バス停に向かうよ 少しドキドキするよ 変わったこの街の君に 憧れている僕がいた
