Track byALI PROJECT
盛りの森でわたし眠る あなたの夢を 噎せるような香りに涵(ひた)し ここから見上げた星は金の鎖 静かな胸を慄わすのは あなたが去った足音の凍った欠片 梢に掛かった月は銀の斧 金木犀が揺れてる 人はなぜ はるかなる 天ばかり仰ぐのだろう 帰ってゆくのは深い深い土 その下なのに いくつ辿って思いだせる 痺れるくらい甘い記憶 ひとつふたつ 指をのばしても触れるのは風だけ 金木犀が散らばる 弔いの列のように 時が通り過ぎて逝く この目を閉じれば 遠い遠い日に戻って行ける