死にたいと思う事に慣れたのかい 一人じゃ涙の一滴も出ないのかい ゴミ箱にいくつもの遺書が 丸められていて その皴の数だけ明日を望んだろう 「過去は変えられない 未来は変えていけるんだよ」 あのバンドが言う 「あなたは 決してひとりぼっちなんかじゃな いんだよ」 あのバンドが言う 甘美な言葉に唾を吐き 捨てるように歌う お前に 彼女の何がわかるっていうんだよ かわいた五月のある朝に 少女が行方不明になりました 何者にもなれぬまま いなくなりました コンクリート張りの朝の街は 今日も容赦なく嘲笑うだろう 星占いを天気予報を 戦争をカラスを音楽を それでも僕は探しに行くよ 不幸気取りの中に幸せを 敗北の日々に反撃の歌を コンクリートの上に咲く花を 踏みつける雑踏の愚かさよ 打ち切りのドラマの結末を 待ちわびている自殺志願者よ 明日を生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生き抜いていけ 敗北の日々に反撃の歌を 立ち上がれ 自殺志願者よ