午前2時のベルは遠慮がちに鳴って 静かにドアが開いた 少し痩せたような気がする君は 無理をして微笑んだ 冷え切った部屋には アルコールの匂い 安いコロンの香り 何も聞かないでと語る 瞳の奥濡れたまま もつれあう吐息は 何を忘れさせて 何を後悔して 何を愛せるだろう 寂しかっただけで 壊れたわけじゃない 大人のままで君は背中向けて呟いた 退屈なほど長いキスをしよう 今夜は まだ夜は明けないはずだから ねぇ 帰る場所も見つけられない僕らは 抱き合うことしかできなくて カーテンの隙間に朧げな光が 揺れながら増していく 脱ぎ捨てたハイヒールはまだ 眠りから覚めぬまま 繋ぎあった手と手 何を信じさせて 何を守り続け 何を裏切るだろう 分け合いたいだけで 背負わなくていいと 履き違えた優しさ 胸に刺さって痛いよ 退屈なほど長いキスをして もう少し 目を閉じたままでいて欲しい ねぇ 戻ることもできなくなった僕らは 抱き合うことしかできなくて 求め合って 確かめあって 大切なことさえも わからなくなるほどに 退屈なほど長いキスをしよう 今夜が 夜明けに紛れて消えぬように ねぇ 息が続く限り君を愛したい 抱き合うことにも 飽きるまで
