爽籟が 僕の耳 かすめた まっくら 天井に描いた 静寂の夢 幽玄みたいな あのときの1秒を 今でも 数えてみたくなる こんな モラトリアム 逃げられやしない このドアを 開けて ホンモノなんて どこにあんだろうな そんな綺麗事 バカ見るだけかな 支配する側 される側の 情緒のないルールがまた回ってく 本性さえ そう どこかへ 言葉なんてさぁ 口から出ない 消えて 生まれ 消えて それが 法則なんだ はじまりから ハンデの人生 どうしてなんて 届きやしない いち、にの、さんで? ああ 飛べない 星彩が 僕の目に 映った まっくら 夜空に描くは 願いの詩 白昼みたいな あのときの1秒を 今こそ 求めてみたいから ここは モラトリアム 箱庭のなか このドアは 開くの? タイセツなんて どこかに捨てた 欲しいのは 触れられるモンだけで この世界なんて プラマイだろう 足して 引かれ 引かれ どうせ 沈んでく 同情すらない この街 胸の奥の 灯りだけが 道標だったならばもう ゴールはない? 教えてくれなくていいよ 世界の薄情さは 全部 わかってる けれど 帰りたい 帰れない 意気地なし 何度 たとえば たとえば 口ずさんで あの年 あの日の あの時間 戻りたい 戻れない 繰り返し ずっと地べた這っている 寄生虫のように 住みついて ほんとの僕 心さえもいつか 齧られて 消えていく? はじまりから ハンデの人生 ならば いっそ 賭けようか 僕と 世界の 勝敗を 遠く高く汽笛が鳴ったのさ このドア開けたら 見えるは 夢路の先 想像超えた 新しいレールを 今なら 辿れる気がしてる こんな モラトリアム 抜け出してこうか ちっぽけな猶予を 飛び越え