AWA

逆風

Track by織田裕二

524
11
  • 1995.09.27
  • 5:27
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歌詞

俺は憂鬱だった。 コンビ二の灯かりに誘われ、 食べたくもない クリーム色の林檎を一つ買った。 店の内部は週末の 気だるさに包まれて。 深くなってゆく気分を はぐらかしてはくれない。 自動ドアで区切られた、 過去と未来、昼と夜。 とりあえず未来のほうへ 足を踏み出した。 浜辺から風が砂を 運んでくるからだろう、 コンクリートの舗道が ザラザラする。 素足に履いた ローファーが邪魔くさい。 問題はアイツの言葉、 「あなたには誰ひとり 必要ないのよ。」 そうかもな…と応えた拍子に 真っ白になったよ。 アイツに顔が悔しそうにゆがんだ。 あれからもう6時間、 俺達は会ってない。 追いかけようよして、 俺はもう必要ないのかと、 なぜか眩しいすぎる 太陽のせいにして、止めた。 つき合う前も後も、 適当に遊ぼうなんて 考えたこと一度もなかったし、 まっさらな俺を さらけ出してるつもりだった。 結局、そのまま 街に帰る気もしなくて、 岬の手前の駐車場に車を置き、 ちっぽけなエリアを 今まで歩きわってた。 海より、熱くて透明で、 悲しく綺麗なもの、 今の俺はかたくなに拒んでしまう。 いつも、生まれて 時から判ってるような目で、 会うたびアイツは優しく 俺を見つめるけど、 でも俺は、もっと心を ザラザラにして遠回りして、 それへたどり着かなきゃ 気がすまないんだ。 駐車場へ引きあげると、 俺のポンコツが待ってた。 キーをゆっくり回し、 アクセルをふかす。 俺たちが一番欲しがった ものから吹いてくるような、 逆風に向かって走った。 Just running against...

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