髪から水が落ちている いつ上がったかな 床に音がした それで息ができた 沈んでた証みたいだ 君はそう言ったね 逃げようと どこか遠くへ 一度 一度 一度だけ 同じ場所に立てたなら それでいい 僕も何も見えなかった あぁ 水圧で透明だった でも今 一滴が落ちる 床に当たって 消えていく 消えた先まで聴いている ここにいるよ 息を吐き切った 肺の底 次を吸うための 借金がある 派手な何かを持ってない でも持ってないから軽い 続けることだけ残ればいい こんな自分でもいいか 君に何もあげられない 名前も言葉も歌も何も 一度 一度 確かめる ここが僕の立つ場所だと 君はずっとと言った 五回も重ねて追いかけた 僕は一回でいいよ 戻れたら 弦に触れて 鳴らさない まだ 四つ吸って四つ吐いて 最初の一音が広がって 減衰の先に僕がいる 夜が来る 昨日が逃げる 立てた杭だけ震えている 壊したくなる夜 でも今のうちに立てた一本 朝まで倒れない 逃げないとは言わない 追わないとも言わない ただここにいるよ 一本の線で立っているよ 君は逃げようと言った 何処でもいいからと 僕も何も見えなかった 水圧で透明だった でも今 一滴が落ちる 床に当たって消えていく 消えた先まで聴いている ここにいるよ 君が沈んだあの場所から 僕は音になって浮いてきた 聴こえるかい 消えていく先に残る どこで迷っても帰れる音がある 440 僕の一乗 ここにいる
