紅いワインの一滴(ひとしずく) 坂の向こうで海が染まる 聴こえてくる言葉はまるで あなたを忘れる呪文 いつか抱きしめられた肌 その火照りを醒ます西風 薄衣(うすぎぬ)を纏い癒すのは 思い出の蒼い痣 涙は涙 涙は涙 心をあふれ 夢を伝う 流れる雲に 導かれるまま 時をたゆたう旅人 花を積んだ荷車から なつかしい匂いがしてくる 白い屋根の古い教会 星を告げる鐘が鳴る 涙は涙 涙は涙 心はすべて 許しながら ただやすらかな 空に包まれて 時をたゆたう旅人 はじめて行く街はどこも ほんとの名を言わなくていい 孤独さえも潤う果実 くちびるに熱く甘い 涙は涙 涙は涙 心をあふれ 夢を伝う 流れる雲に 導かれるまま 時をたゆたう旅人 涙は涙 涙は涙 心はすべて 許しながら ただやすらかな 空に包まれて 時をたゆたう旅人 名前のない旅人 名前のない旅人
