土砂降りの雨の中、 アスファルトに突っ伏した 見上げた空は灰色で、 僕の心を映す鏡のようだった 悔し涙と 雨粒の区別もつかなくなって 握りしめた拳の中には、 もう何も残ってなかった 誰かの背中を追いかけて、 ただがむしゃらに走ってきた 気づけば僕の足跡は、 誰かの轍の真上にあって 息が切れて、膝が笑って、 盛大に転んだ先には 嘲笑うような街のネオンだけが 光っていた だけど聞こえたんだ 泥水に濡れた耳の奥で 「まだ終わってないだろう」って、 死にきれない夢の声が 折れたはずの心が、 最後の力を振り絞って もう一度だけ、 立ち上がれと命令した 泥だらけのまま、 もう一度空を睨みつけて 雨上がりの虹を待つんじゃなくて、 この手で架けに行くんだ ずぶ濡れのこの身体こそが、 僕が戦ってきた証だから ボロボロのまま、 もう一度走り出すよ 僕だけの滑走路の、その先へ 雨音が少しだけ、 遠くなった気がした 雲の切れ間から、 細い光が僕を照らした 「行け」って、 言われた気がしたんだ 土砂降りの雨は、 僕の心の埃を洗い流してくれた 見上げた空は少しずつ、 青色を取り戻し始めてる 悔し涙のしょっぱさは、 明日へ進むためのガソリンだ 握りしめた拳の中、 新しい覚悟が芽生えてた Check it! 転んだ回数なら誰にも負けないぜ その分、 起き上がり方は誰より知ってんだ エリートたちの綺麗な道じゃ 見えない景色がある 泥水の中だからこそ咲かせられる 花がある 笑いたきゃ笑えよ、雑草の生命力 ここから大逆転劇を見せてやる、 よく見とけ 聞こえるだろう? 雨音が止んで、 鳥たちが歌い出す声が 「夜明けは近いぞ」って、 世界が僕を応援してる 傷だらけの膝に力を込めて、 大地を蹴る 今度こそ、もう倒れない 泥だらけのスニーカーで、 水たまりごと蹴散らして 雨上がりの匂いが、僕に「行け」 と背中を押したんだ 傷だらけのこの翼でも、 まだ飛べるって信じてるから ボロボロのまま、 もう一度飛び立つんだ 僕だけの青空の、ど真ん中へ 水たまりに映った自分の顔は、 ひどいもんだった でも、その瞳だけは、 死んでいなかった まだ、未来を諦めていなかった 誰かの背中を追うのは、もうやめた 僕の後ろに、 新しい道を作ってやるんだ 息が切れたら、 もっと大きな息を吸えばいい 僕のゴールは、 僕の心臓が止まるその時だ Aight! ラストスパートだ、 声枯れるまで叫べ どうせ一度きりの人生、 みっともなくて上等だろ 綺麗事だけの応援歌はもう聞き 飽きた 必要なのは、 泥の中から掴み取るリアルな希望 限界を決めるのは自分だけ、 そのリミッターを壊せ さあ、歴史に刻む最後の一歩だ ほら、見えるだろう? 分厚い雲を突き抜けた太陽の光が 「よくやったな」って、 世界が僕を抱きしめてる 涙の跡が乾いた頬に、 風がキスをする 僕の雨は、 もうとっくに上がっていた 泥だらけのユニフォームで、 高らかに勝利を宣言する 雨上がりのグラウンドに、 僕の足跡だけが輝いてる どんな逆境も絶望も、 僕の物語のスパイスだったんだ ありがとう、全ての向かい風よ 僕をここまで連れてきてくれて
