秋の風が君をさそう いつかのカーディガンは赤茶で 通りがかりの(人も) なじんだ季節に気づかない 争いはきらい 猫のいざこざも見すごせない 仲介役の僕は両者にかまれ 何事もなかったように家路つく (しかめっ面の背中で) 秋の風が君をさそう フェンス越しの栗林は(豊満で) 勝手にひろって怒られやしないか (ちょっとくらいなら) 怒りオヤジより虫食いに気をつけろ 近所をうろうろするのも 枯葉のようになりたくはないから 歩きながら電話が鳴るのを待つだけ 明日のことなど何にも 決めてやしない (そりゃ心配じゃないか) 秋の風が君をさそう いつかのカーディガンは赤茶で 通りがかりの(人も) なじんだ季節に気づかない