失うモノは何もない 空前絶後の絶対零度 木っ端微塵に砕け散った 心臓を拾う 粗末に過ぎる季節は 私を置いてゆく 数えきれぬ 風をまた逃すの 金も名誉も名声も 失うモノはないけど 躰だけが 最後に残ってしまったのさ 蝕まれる時間と 抜け落ちる髪の毛を ただただ 私は見過ごすだけ 勝ちも負けも存在しない 私は一体何者なんだ? 何処かで道を間違えたか? 「 多分そうだ。」 敵も味方も誰も居ない 無声無臭の満身創痍 なんでもいい粉々に 破壊したい 「 なぁ、笑えるよな? こんなに腐ってんのにまだ 生きたいんだって。 結局それかよって。 こんなにも拗らせてまだ 誰かに愛されたいとか思ってる。 ほんとくだらねぇ。」 夕焼けに染まる 地平線に 私は飲み込まれゆく 無力当然 殻の零になるまで 金も名誉も名声も 失うモノはないけど 躰だけが最後に 残ってしまったのさ 蝕まれる瞬間と 崩れ落ちた積み木を ただただ 私は見過ごすだけ 私を殺して あなたの其の手で 黒く染まった私の手を 一層、切断したい ただただ 「 構って欲しいだけ。」
