大きなお肉を独り占め 橋の下の水の中 オレより大きな肉を頬張る ヤツがいる 「おい、お前の肉もよこせ」 吠えた瞬間に 咥えたオレの肉が落ちた 水面を揺らした あれもこれも欲張って生きていると 手に入らないものだらけになってく よ 逃した目の前の肉が大きかったと 後になって気づいたって遅いでしょ "ふたつよいことさてないものよ" 落としたお肉はどんぶらり 橋の下を泳いでく 一心不乱に肉の行方を追いかけた おいしい木の実や 木苺もそばにいたのに すっかりあたりは暗くなって 何もなくなった いつもないものばかりねだって 生きると 手に入らないものばかりが 増えてくよ 逃した目の前の肉や木の実 木苺 後になって気づくステキな宝物 "ふたつよいことさてないものよ" "ふたつよいことさてないものよ”