匂い

歌詞

君が嫌いな煙草をふかしてみた ねえ なんで 気づかないふりしてるの？ 当たり障りない言葉を並べて 嫌いになれないくせに 好きってほざくんだ 匂いは思い出せないけど 匂いが思い出させた 君がいたこと 君がいないこと なにも言えないままの僕と なにも聞けないままの君と 1人より2人 でも3人より2人がいい 足して 引いて かけて わって めでたしって 貸借りの優しさは四捨五入 いつからか3人目になった 朝焼けと夕焼けは違うよ おやすみは文字から声に アイスコーヒーと冷めたコーヒーは 違うよ おはようなんて どんなにお洒落に着飾るよりも 裸の君が一番きれいだよ 君を脱がして 君に脱がせて 言葉は全部ひらがなになった あの日僕が嘘をついて 君はただ俯いて頷いて お揃いの気持ちごとメルカリで 売った InstagramもTwitterも全部リムった 変わったのは僕だ 変えたのも僕だ それなのに変われないのも せっかちな駆け引きに疲れて 退屈な幸せに飽きてしまうよ 2人ならどうにかなると思っていた 僕はどうかしていた 君がどうでもよかった 汚してしまった手は この手は汚いけど 汚してしまった手は その手は やっぱり綺麗だった 一つ角を曲がるだけで表情を変える ルービックキューブみたいな街を 彷徨って 迷って 頼って 甘ったるい残り香に酔って こんなに大勢の人がいるのに たしかに1人だった 今なら伝えられたのに 今さら伝えたって遅いのに 覚えていることと忘れたいこと 覚えていることと忘れたくないこと イコールで結んだら君で コンビニで買ったコーヒーが 冷めるまで 2人ならどうにかなると思っていた 僕はどうしたらよかった 君はどうしてほしかった 君が好きな人と 幸せになれますように その好きな人が 僕じゃありませんように ずるいね 許してしまうだけの優しさを 許さなかった ずるいね もう会わないけど また会えるかもしれないって 許せないじゃんか 汚してしまった手は この手は汚いけど 汚れてしまった手は その手は やっぱり綺麗だ