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耽溺ミラアジュイズム

Track bykradness

1,683
25
  • 2018.06.06
  • 4:03
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歌詞

朝靄で霞んで 隣り合う二つの陰 静かに 五月雨が泣き出して 雨 雨 雨で濡らす 綿密な嘘(うそ)を何枚も塗った素肌も 読み解かれる陽炎(かげろう)の絡み目 君の温度を どんな詞(ことば)にも 今は起こせない 冷やかな熱を 私だけが知っている あゝ 一縷の距離は 月程も近く 何故か届かない 詰めてしまいたい 音も無いような数寸を モダンを羽織っても肌寒い 夜長の陰 桜は然(さ)してまだ舞わないけれど 風 風 風が香る 行間に埋(い)けた 火種が籠る戯言(ざれごと) 読み解いて 私毎ミラアジュを 君の声音(こわね)に ルビなど要らない 蛇の足だから どんな紅玉(こうぎょく)さえ 哀婉な詞華(しか)に霞む あゝ 包まれても好いのなら 外套の空き間 引き入れて 腕(かいな)に抱かれて まるで沸き立つ燠火(おきび) 儚い程に 追いかけてしまう 消えない様に 抱きしめてしまう 雨も桜も いずれは泡沫(うたかた) 文字にはできない温度が昂ぶって 昂ぶって 私の底から 君の吐息を失わないように 一口閉じ込めて 熱に中てられて 引き込まれそうな蜃気楼 君の纏った瑣細な仕草も むしろ忌む程に 只の一瞬も 視線逸らせないから あゝ ペエジをめくる 皎潔(こうけつ)な指に 触れる好奇心 落暉(らっき)消える頃 そっと踏み越す発火点 あゝ あゝ

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