向こう側に移行してからもう 何年経った なんて思考自体無効 何故ならこの小童《こわっぱ》には 数えられる年じゃない ここでの時間は 外れてる 蝶番《ちょうつがい》に訊いてみな いま何時か なんせ両手の指の数が素数になった って時点で観念しとくべきだ このド軟派が 情夫《いろ》気取りで来た 言霊の鉄火場は 蛾の死骸が街灯になった路地の裏さ さあ張った張った奇《ちょう》か 偶《はん》か あるいはその中間か 飛蝗《ばった》ばっか跳ねた 結果崩れた天井が 雨合羽《あまがっぱ》擦った 輩の頭に降り注ぐが 豈《あに》図《はか》らんや 床のほうが先に浮かび上がった ここじゃ雨は縦に降らない 5+5は10にならない 燃《も》された蛾たちの羽《は》は 果敢《はか》ない 終わってから気づくんじゃ物笑い 正真の智慧は死なない 阿呆の愚行には果てがない 人間だけが何も知らない 知らないからには学ぶしかない 天辺《てんぺん》に繁る 撥々《ぺんぺん》草は煮ても 焼いても喰えやせん フランキーがハリウッドに行って 唄う「月まで飛ばしてん」 天気予報が clowdy なネブラスカで暮らす Gretchen 雲の誘いには乗りますまい まい まい…… my foolish heart の乱歩 小林少年が好きなの でも大人が子供を 好きになるのよくないことだと 解ってるの 少林寺拳法を習わそう 小林君に拳法を習わそう もっと強い人になって僕なしで 生きていけるよう I'm a fool to want you まるで弱い昆虫 蛹のままで死んでいった 甲虫《かぶとむし》ための喪服 モスクワにはずっと前から 韃靼人《だったんじん》が 居たんだった なら今からでも遅くないさ汎《 パン》アジアのカンパニーは…… ダメだった ダメだった そう簡単に混じらないから 文化なんだ あいつらはこっちが思ってるほど ヤワなやつらじゃなかった fusion 無しの confusion でチックは南北に分割され ハンコック旗は千切られる ピンク色の鱗粉 紅茶 opium people 何という努力! 犬であるための馬の何という努力! 燕であるための犬の何という努力! 蜜蜂であるための燕の何という 努力! 馬であるための蜜蜂の何という 努力! そして馬と無関係の娘たちが 馬的《うまてき》でありつづけるた めの何という努力! 「人の顔をしているから 愛することができるなあ」 ああ君はまた行くのか 偶像崇拝《でくあがめ》の御殿に それはさながらカテーテルと ケツアクメのおでん煮 君自身の手で作りあげた 相続人のこけし氏は 似はじめる 似はじめる 君以外のものに似はじめる 着はじめる 着はじめる 見たことがないコーディネイト そして美において足元にも 及ばない君を辱《はずかし》める 君は君でいつか見た 親の死顔に似はじめる 豚は豚に似はじめる 人は人に似はじめる 虫は創られた後で然る 虫に似はじめる oh というのに運命《さだめ》 歪めてまで 最善の性《さが》に逆らおうとする 賢しら顔下げた被造物の何という 努力! La mar oh Qu'on voit danser 陸に生きるモノはダメね また死んだ? また死んだ? 懲りない人ねあんたもまた死んだ? あっ人じゃなかった、 けど死んだのは確か? 粗忽を御免ね なれば其許《そこもと》 何方《どなた》? 蛾だ? 蛾だ? 宿命的な蛾だ? 雄か? 雌か? 見た感じあんた婀娜《あだ》 姉? 懺悔? そうねあんた弱そうね 焼かれ? 殺《や》られ? ながら続くカンツォーネ ならば立ち止まっている 暇はない筈だ 弟の蛾が死に続ける鉄火場に 我等は 居合わせることになったのだから 確《しか》と 見届けることにしようではないか さあ蛾よ出発だ 「93回から先は数えていないが もう正直そんなことはどうでもよく なってきた 僕はもう面《つら》を失くして 誰にも似ていない それでも一つ前の死顔に似続ける」 姉よ おお聞こえるか姉よ 弟はまたお粗相をした ピンク色の鱗粉 紅茶 opium people コウチヤマ・ユリと マルコムXのような 友情関係を決してお前は持ち得ない 何故ならお前は肌の色も血の色も 越える気がないから あとはずっとマンボ・ジャンボ