キース・ジャレット・トリオ。
Jazz Pianistを志す人で、このトリオの影響を
受けていない人なんているのでしょうか。
また、このとてつもないエネルギーの呪縛から逃れて、
自分のスタイルを確立できる人がどれほどいるでしょうか。
だからこそボクは一時期、彼らの演奏を全く聴かなくなった。
否、聴けなくなったというのが本当のところ。
AWAで久しぶりに聴いてみた。あらためて凄さを感じる。
と同時に、あのとき感じなかった優しさも感じることができた。
彼らの演奏の包容力は充分わかっていたつもりだったのだが、
今感じるものは、もっと別のところから来るもの。
ずっとこんな演奏家になりたいと思っていた。
そうやって必死に追いかけていた時期には感じなかったもの。
それは、自分は自分のままでいいということ。
他の誰かになる必要も無く、たとえ足りない部分があろうとも、
そのままの自分を表現すればいいということ。
「音楽で自分を表現すること意味」を、
彼らは自らの演奏で教えてくれていたのです。
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