1963年 黒人聴衆を相手にむき出しのソウルシンガーとしての真価を顕にしたサムクックの最重要ライブアルバム “The Harlem Square Club”。
が 当時のRCAはポップスターとしての彼のイメージに合わないとしてこのアルバムをお蔵入り。ようやく日の目を見たのは実に彼の死後20年を過ぎた1985年のことだった。その衝撃とともにサムクックの真の再評価が始まる。
アルバム “Night Beat”はそんなRCA側の態度に密かな抵抗を試みたアルバムだった。ストリングスを廃した少数編成のバンドで 賑やかなパーティーの後のリラックスしたラウンジミュージックのようなサウンドで彼は唄う。“ずっと信じてきたけど結局お前は俺を道具のように使うだけだ。他の愚か者を見つけてこいよ”
オルガンはサムが見つけてきたという若きビリープレストン。何よりも僕は このアルバムジャケットのサムクックの不敵な面構えが好きだな。
最後に 公民権運動にも深く関わったという彼の唯一のメッセージソング “A Change Is Gonna Come” を。
…もっと見る