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説明文

思い出なんか 数えたことないけれど 花束のように淡いパラフィンに包まれて 膨らんだり縮んだりしているかも… ちいさなスイッチのような音が 高い屋根から響いたら 誰もが 輝く鐘の下へ帰っていく 少女の ころ 石畳のうえに汗が落ち 乾いた喉を夕焼けで削ったまま帰ってきた あの苦い味 誤ってチャートを噛んでしまったような 淡くて痛い空間の中で いつの日も告げられた おはよう いつの日も告げられた さよならの 時間のはじっこに引っ掛かったような 痛みを含んだ水辺に立って 小石を拾う せせらぎは 涙を集め飴色の恋を透かしながら どこへ流れていくのか… あたたかな指を目尻に押し当てて 自分の大きさを計ってみる 果てしない水空間に フロッタージュのように拡散して 叫びが消え入る壁は見えない どこにいるのかな… さがしてみようか… わたしの ありかを
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