命の限りあるとせば
とうとき黄金と時は知るらむ
欲深く財宝もとめる盗人も
欲して遂に奪えぬものとや
地上の賑わい華やかなる祭りの楽の音
心浮かれる村人たちのいと愉しげに躍りたる
そに誘われて舞い降りしか?
眉目麗しき天女のごとき娘あり
一目見るだに恋におち
想いを寄せる男の幾十人
幼子のような無邪気さと時折見せる醒めた眼差し
人目惹きたる磁力にていつしか宴の中心たり
地上の賑わい華やかなる祭りのいつ果てるとなく
恋の熱きもひとしきり
恋の冷めたるもひととおり
振り子なす心の揺れすら宴のうち
男と女の情の襞
芯を貫く陶酔の喜び
離れがたきに離れざるを得ぬ定め
喜びも悲しみも天賦の才は芸術に昇華せり
美おのずと美なりて乙女の視線のうちに宿らむ
情熱もちて美を求めよ若き乙女よ
天の父母より戻っておいでと
薄き羽衣のそっとその肩にかけられるまで
美おのずと美なりて
生きた証しの薔薇となり
地上の暮らし僅かなる暇すら
時は黄金と姿を変うるらむ
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