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説明文

ブルームーンという名称はあるが色はまったく関係ない。月がとっても青いから🎵~と菅原都々子が歌ってみても実際に月が青くなることもないし遠回りして帰ろうという気分になる素敵な夜もやってこない。うんにゃ。月が青いのと素敵な夜とは関係ない。青い月とは関係なく素敵な夜は何度でも訪れる。そこに演出上お月様が神々しい光を投げかけてくれるなら最高なだけだ。お月様が僕たちに何かしら囁いてくれるならその夜はきっと素晴らしい眠りを得られるに違いない。お月様と心地よい眠りには関係がありそうだ。 お月様。と僕らはしばしば口にするが月の存在と人格的呼称は本来関係ない。それでも僕らは敢えて月を自分たちよりも一段上座に上げてお月様と親しみを込めて呼ぶことに何の違和感も覚えることがない。一段上げるも何も月は常に上のほうにいらっしゃる。不覚にもいらっしゃるという言葉を使ってしまうほどに月は常に神々しい姿で僕らがへばりついているこの地上を照らしてくれる。愚か者も賢き者も善人も悪人も分け隔てなく平等に。ありがたやありがたや。月がもたらす恩恵と究極の平等とは関係がありそうだ。また月を拝む心は僕らのプリミティブな信仰心とも関係がありそうだ。 神棚や神輿に祀られる御神体はしばしば丸い鏡であることが多い。それは人類共通の原初の信仰対象である太陽を型どったものと考えられるが僕にはむしろそれが丸々としたお月様のように見える。そもそも月は太陽の光を反射している鏡そのものだ。直接太陽を見れば目が潰れるがその光を鏡のように反射してくれる月の光なら安心して何時間見続けても目が潰れる心配はない。優しいお月様。僕らがしばしば月を女性のような存在として捉えがちなのも日々移り変わっていくその姿とともにその投げかける光の優しさにあるのかもしれない。月と生物の持つ肉体的性別とはまったく関係ないが。 このような屁理屈を捏ね回した文章とはまったく関係なく今夜空に浮かぶであろう大きなブルームーンを僕は見に行く。無心な子どものように洗礼を受ける真摯な人びとのようにその光を全身に浴びる。僕は深呼吸をしながら月の精気を深く吸い込むだろう。一年のうちで最も地球に近づくというその大きなまん丸のお月様を慕うように。
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