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ナイル・ロジャース、待たれるシックの25年ぶり新作について語る ナイル・ロジャース(Nile Rodgers)が、2017年内にリリースすると宣言しているシック(CHIC)の待望のニュー・アルバム『It’s About Time』について久しぶりに口を開いた。 世界的ヒットとなっただけでなく、第54回グラミー賞のレコード・オブ・ザ・イヤーにも輝いたダフト・パンク(Daft Punk)“Get Lucky”への参加をきっかけに、ディスコ~ブギー・ファンク再燃の動きと共に近年再評価されているナイル・ロジャース。アヴィーチー(Avicii)、ディスクロージャー(Disclosure)ら若手アーティストからのオファーも殺到し、昨年はクリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)とのコラボレーションとなった“Telepathy”が米ダンス・クラブ・ソング・チャートで1位となるヒットにもなった。 そのナイル・ロジャースがここ数年をかけて制作に打ち込んでいるのが、現在も「シック featuring ナイル・ロジャース」名義でライブ活動を続けているシックの新作だ。70年代に「おしゃれフリーク」(“Le Freak”)、「グッド・タイムス」「ダンス・ダンス・ダンス」といったヒットを生んだことで知られる同グループだが、ナイル・ロジャースは、彼と共に数々のヒットを生んだ故バーナード・エドワーズ(Bernard Edwards)が存命していた70年末~80年代初期頃の「紛失していたシックのアナログ・デモテープ」を発掘、これを元にシックの新作『It’s About Time』を制作すると発表した。 2015年2月にはWarner Bros. Recordsと正式にレコード契約を結び、同年6月にリリース予定とされていた『It’s About Time』だが、発売延期後、しばらく音沙汰が途絶えた。しかし昨年末に、「史上もっとも影響力のあったディスコであるスタジオ54の40周年」であり、デビュー・アルバム『Chic』発売40周年となる2017年にリリースすることを約束。今年3月には、アルバム最後の曲に取りかかる段階まで制作が進んだことも明かされている。 この長らく待たれるシックの25年ぶり新作『It’s About Time』について、ナイル・ロジャースが久々に語っている。米Billboard誌のインタビューの中でナイルは、最終的な発売日をまだ決めかねていることを告白。また、この新作にあたって相当量のレコーディングをしたそうで、「1枚のアルバムを作るのにかなりの時間をかけた」と振り返り、「私が関わったダフト・パンクの最新作(『Random Access Memories』)を思わせるね。あのふたりは、私がスタジオに入り一緒に“Get Lucky”を録音するまでに8年もかけて制作していたんだ」と話している。 また、今年に入ってアンダーソン・パーク(Anderson .Paak)やブルーノ・マーズ(Bruno Mars)らとのスタジオ入りも明かされたが、Billboard誌によると、アンダーソン・パーク、ミゲル(Miguel)、ジャネル・モネイ(Janelle Monáe)、ディスクロージャー、レディー・ガガ(Lady Gaga)、エルトン・ジョン(Elton John)らとのコラボレーションがレコーディング済みとのこと。2015年の時点では、“Queen”という曲に、チャカ・カーン(Chaka Khan)、ジャネル・モネイ、エルトン・ジョン、マイリー・サイラス(Miley Cyrus)の4人がボーカルで参加していると明かしていた。 ナイル・ロジャースはまた、2013年には「ダフト・パンクも、少なくとも1曲やりたいと言ってくれている」とダフト・パンクの参加の可能性に触れているほか、2014年のインタビューではアヴィーチーやデヴィット・ゲッタ(David Guetta)が参加予定とも話していたが、今年5月に行われた中東のメディア The Nationalへのインタビューでは、「新作は、単なるシックのトリビュートに終わらせたくない」としながら、アヴィーチー、レディー・ガガ、ダフト・パンク、そしてファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)の名前も言及。その後、アヴィーチー側はBillboard誌に対し、シックの新作に参加していることを認めている。 さらに、ナイル・ロジャースはBillboard誌のインタビューの中で、改めて『It’s About Time』というタイトルについて説明している。ナイルは、2010年に前立腺がんに罹っていることが発覚し、2011年1月に手術を受けたことを公表。闘病生活の中で、「残された“時間”をどう使うべきか、この地球でどう過ごすべきかを表現したアルバムにしたいと思っていた。もちろん、これは自分の中でのストーリーで、外部向けには『新作を出す“時”だ』という話になっただろうけどね。でも当時の自分にとって、このタイトルの奥にある本当の意味は、『この地球にいられる残りの“時間”、自分はどうしたらいい?』ということだった」と、死を意識した際に生まれたタイトルだったと明かした。その後、手術に成功して無事に復帰を果たしたことから、「気の持ちようが変わって、ポジティブになった」ことから、シック本来の「とても楽しくて、みんなで祝うような」作品へと内容が変わっていったという。 なお、制作が長引いたことで、『It’s About Time』への収録が見送られた曲も存在するという。それはPitchforkのインタビューの中で明かされたもので、「アルバムには、仮題で“Prince Said It”という曲があったんだ。プリンスとの会話から生まれた曲。しかし彼が亡くなってしまって、これ(を収録するの)は違うなと思った。よくないと思ったんだ」と話していた。
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