[奏者]木藤みき(cl), 石冨絵里(pf)
[プログラム]
①メンデルスゾーン「春の歌(『無言歌集』より)」
この曲は聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。つかみに春らしい一曲目。全てのプログラムをDUOで演奏していました。さすがに終わったときに、木藤さんは「ヘトヘトです。」と仰ってました。たいへんお疲れさまでした。
②メンデルスゾーン『クラリネット・ソナタ』
15歳時の作曲。第二楽章単体で演奏されることもよくあるとのこと。
③メンデルスゾーン『無言歌集』より、「巡礼の歌」、「家もなく」、「ヴェネツィアの舟歌」、「旅人の歌」
表題は必ずしも作者によるものではありません。木藤さんが「図らずも旅に縁のある表題ばかりになってました。ウクライナ難民を連想するような。」とのこと。最後は長調の「旅人の歌」で締め括っていました。無言歌集は「春の歌」くらいしか知らなかったけど、とても歌心に溢れて美しいですね。ピアノ独奏用に書かれた作品だけど、編曲版を聞くことで、無言の「歌集」なんだなあと感じました。なんであえて歌詞をつけて歌にしなかったのか、ド素人の私には知るよしもありません。
④ウェーバー『協奏的大二重奏曲』
メンデルスゾーンと同時代のウェーバー。二人とも40歳いくかいかないかで亡くなっています。当時のヨーロッパは30~40代で亡くなるのは普通だったらしいです。クラリネットとピアノが対等でライヴ感があり、満足の聞き応えでした。
⑤ウクライナ国歌(アンコール)
アンコールはこちら。コロナ対策をしながら、ウクライナ情勢を考えさせられた演奏会でした。複雑な思いでしたが、音楽に満たされた一日を過ごすことができました。
※歌詞と訳
Ще не вмерла України і слава, і воля,
Ще нам, браття молодії, усміхнеться доля.
Згинуть наші воріженьки, як роса на сонцwі.
Запануєм і ми, браття, у своїй сторонці.
ウクライナの栄光は滅びず 自由も然り
運命は再び我等に微笑まん
朝日に散る霧の如く 敵は消え失せよう
我等が自由の土地を自らの手で治めるのだ
Душу й тіло ми положим за нашу свободу,
І покажем, що ми, браття, козацького роду.
自由のために身も心も捧げよう
今こそコサック民族の血を示す時ぞ!
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