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“昔、『ナイアガラ・トライアングル』というのがあったけど、知ってるかい?”、“知ってるー!”、“あのアルバムには『Vol.1』と打ってあったんだけど、知ってるかい?”、“知ってるー!”、“だから『Vol.2』を作ろうと思っている。ひとりは杉くんで行こうと思ってるんだけど、どうだい?”。そのとき僕は驚きと“当然だ”という自負が混ざったような気持ちだったけど、即座に“やります”って答えた。“もうひとりも、ちょうどここに来ている。佐野くん、どうだい?”、“やります”。その場で決まったんだけど、そのとき、スタッフは全然知らなかったんですよ。たぶん、スタッフ・サイドから入っていったら、トライアングルは出来なかったんじゃないかな。それから、大滝さんは、佐野くんとのバランスを考えて、三枚目を捜してたんだと思います」[book 3][注 9]という。後に杉は「トライアングルの発表があった日、ある知人の家に大滝さんと一緒に行ってね、大滝さんが“やはり楽しい音楽をやるために、そういうイヤな力はどんどん排除していこうよ”って言ってたのがすごく良くて。理屈っぽい言葉じゃなくて“楽しい音楽”って言ったところが大滝さんの好きなところですね」「だから何か、この人に声をかけてもらって良かったなぁ、と思ったんですよ」[book 5]と振り返っている。佐野も「大滝さんは知識をたくさん持っているけれども、知識だけじゃなくて知恵のある人だと思う。僕の上の世代の人たちはあまり僕らに伝えてくれなかったけれど、大滝さんは僕にいろんなことを伝えてくれて、僕はその中から必要なものだけを貰いました。世代間の繋がりを強く感じさせてくれた人です。そして、ナイアガラというメディアを借りて作品を発表できたのは、すごくラッキーでした。感謝しています」[book 6]と答えている。 こうして結成されたナイアガラ・トライアングルはシングル「A面で恋をして」[注 10]をリリース。ナイアガラ・レーベルとしては過去にないヒットとなり、同年12月3日渋谷公会堂で行われた、会場内にFM電波を飛ばして、観客はヘッドフォンで音を聴くという実験的コンサート『ヘッドフォン・コンサート』には佐野と杉がゲスト出演し、3人ではじめて「A面で恋をして」がライヴで披露された。また、佐野がソロで「SOMEDAY」を歌った際には、『トライアングル1』[注 1]のメンバーで、当時佐野のバンドでギターを担当していた伊藤がステージに登場し、大きな拍手を送られる場面もあった[book 2]。 シングルの好結果を受け、ナイアガラ・トライアングルはアルバム制作へと繋がったが、大滝によれば「まあ、シングルだけで終わる構想もないわけじゃなかったんだけど。松田聖子の<風立ちぬ>[注 11]が10月7日に出て、<A面で恋をして>が10月21日に出て。うまくいったから『トライアングル』はアルバムにするしかないだろう、と。で、二人からデモ・テープが来た。佐野くんは<Bye Bye C-Boy>と、僕がリクエストした<彼女はデリケート>。杉くんはまず<Nobody>。それで<ガールフレンド>。で、レコーディングが始まって、<Nobody>が上がってくる。佐野くんと杉くん二人で歌ってる。バッチリなわけだよ。<ガールフレンド>もいい。やったなって思いで」[book 7]とし、3人の共通項であるリヴァプール・サウンドを基本テーマに、それぞれが持つ独自のセンスを発揮した楽曲で構成されたアルバムに仕上がり、オリコン最高2位を記録し、50万枚近いセールスを上げた[book 2]。
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