STAR WARS Adagio(愛のテーマ集)

スターウォーズはメインテーマや帝国のマーチも良いですが、リストのこれらの曲は人物の弱さ、不安をうたっており、人のフォースがいかに脆いものかを感じさせます。その儚さが美しいのです。ところで、スターウォーズは、ある一面から見ると、それは観想と構造の相対的な対立であると考えられます。帝国のデススター的建築物の建築への異常なまでの拘りと一方のジェダイの観念と実相との解離を見る限り、単純に善悪の対立だけでは無く、残念ながら帝国が支持される基盤が(映画には描かれていないですが、)そこにはあると考えます。拡散して中心を失ない政治的空白を作り出した共和制、その対応としてジェダイはクローン計画を進めることでジェダイとしての力をクローンに引き渡し、そこに帝国誕生の道を開いてしまった。ある意味、共和制とジェダイを補完するために帝政はあり、共和制の崩壊にはシスの関与が無くとも、崩壊後のステップとしての帝政はローマの例がある通り、歴史的に意義があると言えます。だからこそ、支持を失った反乱軍は無残にも銀河の隅に押しやられ、神話から政治の世界に引き出されたジェダイは捨てられてしまうのです。よって、これは摂理とも言い替えられます。(愛は何処へ～)