冨田ラボ「SUPERFINE」リリース記念プレイリスト

「SUPERFINE」をリリースした冨田ラボ。最高の作品に仕上がった今作を中心に、今回は冨田作品をまとめてお送りします。 以下先行曲を中心に、冨田ラボご本人からの楽曲解説をお楽しみください。 ・「Radio体操ガール」 ダウンを着るほど寒く、まだ普通のタバコを喫っている頃に制作されました。最高なYONCEヴォーカルはゲストヴォーカルレコーディング の一番手、その日の夕方にアルバム参加アーティスト+ 有志によるコーラスもレコーディングされています。 ちなみに「Radio（レイディオ）体操ガール」というタイトルは、かせきさいだぁ= 加藤さんが打ち合わせ初日から言っていたものです。 ・「冨田魚店」 季節も変わって暖かくなった頃にレコーディングしました。コムアイさんに歌って貰いたくて書いた曲ですが、彼女のパフォーマンスは予想のはるか上でした。レコーディング楽しかった。作詞はケンモチヒデフミさん。歌詞（しかも曲名）に自分の名前が入っていて驚きましたが、そんなことはどうでもよくなるくらいに内容が巧みで興奮しました。まとめて言えば” スゲーな水カン” ってことです。 ・「ふたりは空気の底に」 最後に作曲したヴォーカル・チューンです。さすがにこの頃にはアルバムの全体像がおぼろげには見えていました。バラードに寄らないミディアム、興味の対象を内包しつつもポップス、みたいな曲が必要と思い作曲。もちろん、それを髙城さんが歌うのを聴きたいからです。髙城さんには（コーラス部分含め）作詞もお願いしましたが、壮大で切なく、可愛くて神々しくもあるストーリーを書いてくれました。録音作業や音楽に関する雑談などを通して、髙城さんには強くシンパシーを感じましたね。作業の間、僕と髙城さんは常におなじ方向を向いていたと思います。 ・「Bite My Nails」 ヴォーカリストを評するときに個性という言葉をよく使いますが、藤原さくらさんを前にすればどの個性も小さなヴァリエイションにしか感じられないかも知れません。それほど個性的な二十歳のヴォーカリストのために書かれたこの曲は、締め切りを大幅に遅れて提出されました。エレクトロな曲調も多いアルバム収録曲中でもっともアコースティックな編成ですが、共存にはまったく違和感を感じないと思います。