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澤部渡のソロプロジェクトである不健康ポップバンド、スカートが2ndアルバム「トワイライト」をリリース! このアルバムのリリースを記念して ”トワイライトに至る道” をテーマに選曲してくれたプレイリストを公開! 本人による全曲解説と一緒に聴くと、最新アルバム「トワイライト」の制作風景も目に浮かびます。 トワイライト=黄昏のように聴く人の心にそっと明かりを灯すようなエモーショナルなプレイリストをご堪能ください! 1. トワイライト  最新作の表題曲を聴いてください。 一瞬を切り取るような歌詞、曲になったと思っています。 Bパートはテレキャス、サビはリッケンバッカー、2Aはレスポールという具合に珍しくエレキギターを多用しています。 2. So Sad About Us / The Who  アルバムの制作が終わってザ・フーをファーストから聴き返しているのですがこういう可愛らしい曲がときどきあるのがグッときます。 3. ひびよひばりよ  地味な曲ですが大変気に入っている曲です。「割愛と省略で心が荒んでく」という詩が特に気に入っています。 4. Birdhouse In Your Soul / They Might Be Giants  高校生ぐらいの頃に聴いて衝撃的だった曲です。このコード進行やメロディはどうやって成り立っているんだろう、と強く惹きつけられました。 5. 手の鳴る方へ急げ  自分の中でザ・ムーヴとミレニウムの中間みたいな曲にしたい、と取り組んだ曲です。 録音はアナログテープ、一発撮りでした。ギターは「ひみつ」の録音以降使われていなかったレスポールを引っ張り出しました。  6. Yellow Rainbow / The Move  「手の鳴る方へ急げ」でやりたかったザ・ムーヴ感というのはポップでキュートなんだけどヘヴィ、という感じ。 この曲もすごくポップなんだけど禍々しい。 7. 高田馬場で乗り換えて  『トワイライト』の裏テーマは「現代ソフトロックの刷新」でした。 アルバム通してうまくいったとは思えないのですが(笑)それがうまいこと出た曲はこれかと思います。 メジャーセブンスとパワーコードが同居する不思議な曲です。詩は東京のローカルバンドとして東京の風景を歌いました。 8. Ride The Wind / The Youngbloods  カーネーションの直枝さんに薦められて聴いたらぶっ飛ばされました。 急に現代ソフトロックの刷新とかいい出したのはこれを聴いてからもともと好きだったキンクスやゾンビーズを聴くと違った聴こえ方になって、 そこに現代のソフトロックが在るように思えたからでした。 9. 四月のばらの歌のこと  繰り返されるAメロがそれぞれ細かく違う動きをしているところが気に入っています。 詩に関しては稲垣足穂さんの「一千一秒物語」や「私の耽美主義」、小原愼司さんの「菫画報」あたりが下敷きになっています。 これは割とわかりやすくソフトロックできた気がします。 10. Picture Book / The Kinks  話題に上がったのでこちらも。 大学生の頃に繰り返し聴いていて、もともと大好きだったのに30過ぎてここまで聴こえ方が変わると思っていませんでした。 アルバムがアコギ主体になったのはこのアルバムの影響もあるんじゃないか、と僕は思っています。 11. 沈黙  シマダボーイが活躍するような曲を書こう、と躍起になった曲です。 実際、コンガの立つ16ビートが心地よい楽曲になりました。詩は悲しいことを歌っています。 作詞にあたり萩尾望都さんの「トーマの心臓」を読み返しました。「金網」というワードが出てくるのはそれです。 12. Look At Me, Look At U / Prince  昨年やたらとプリンスを聴きました。 「イマンシペイション」(1996年)で止まっていた先のカタログを聴くようになったのですが遺作である本作が素晴らしすぎて素晴らしすぎて。 13. わたしのまち  すべてのパートを自分で演奏した曲です。 多重録音をするアーティストが好きなのでそういうのを目指して録音しました。 詩は自分が生まれ育った板橋区は高島平の景色を歌いました。 14. I’m Shadowing You / Blossom Dearie  ヤングブラッズを聴いた時、このアルバムのことをすぐに思い出しました。そしてひとつの円になった気がしたのです。 15. それぞれの悪路  今のソフトロック路線は「遠い春」あたりから始まっているんですが、そのシングルの録音候補にあがっていた一曲です。 FSRという仮タイトルがついていましたが、それはFOLKY SOFT ROCKの頭文字でした。 詩はサン=テグジュペリの「夜間飛行」と「菫画報」4巻収録の「尾けてきた男」だし、 なんなら「夜間飛行」が出てくるのは同じく4巻収録の「くっきりはっきり写ります」の影響です。 16. Jesse James Bolero / Prefab Sprout  大学のときにはわからなかったプリファブ・スプラウトが急にわかってちょっとずつ聴いているんですがこの曲の美しさはなんなんでしょうね。 こういう曲を書けるようになりたいです。 17. オータムリーヴス  ソフトロックに気持ちが向かうきっかけとしてカーネーション直枝さんに「20/20」をソフトロックだと評されたことがあります。 20/20のなかでも自分の考えるソフトロックを聴いてください。 18. I Realized You / Wendy & Bonnie  直枝さん以外にもソフトロックを引き合いに出してくれた人が居て、ときわ台にあるレコ屋の店主さんでした。 その人に薦めてもらったのがこのアルバム。「こういう陰りが君のレコードにもあるよ」といってくれました。 19. ずっとつづく  新しいアコギ(マーティンのD-35)を買って、このギターをジャカジャカ響かせる曲を作りたい、と作った曲です。 ストレートにも聴こえるけれど、ちょっとねじれているキュートさみたいなのがある気がします。 20. I Don’t Want Control Of You / Teenage Fanclub  今回のアルバム製作中にソフトロックと同時によく聴いていたのは90年代のロックでした。 ティーンエイジ・ファンクラブもその中のひとつ。 それまでわからなかった音楽が急にわかるようになってすごく楽しかったです。 3枚ぐらいしかアルバム聴いてないにも関わらず来日公演も観に行ったんですがどの曲も最高で、 こういうライヴをやれるようになりたいな、と強く思いました。 21. 忘却のサチコ  流れを考えてアルバムには未収録となってしまったのですが、個人的にはとても気に入っている曲です。 テレビドラマのオープニングははじめてだったのでキャッチーに、キャッチーに、 と作っていたつもりがいつものちょっとねじくれたスカートに落ち着いていて驚きました。 でもそのねじくれた感じも在日ファンクのホーン隊のみなさんのおかげでキャッチーにオープニングを飾れたと思っています。 22. Love Comes / Lewis Furey  最後はしっとりと大好きなルイス・フューレイで。「今年のすいかは甘い 今年はお前の年だ」という詩が最高です。
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