いつもありがとうございます。今回はフランスの作曲家だけでまとめてみました。私が好きな曲ではございますが、大変美しい素敵な曲を選びました。
①タイユフェールのピアノ曲は決して多くはありませんが、女性らしい柔和で優雅なピアノ曲を遺しています。この曲は緩やかなワルツで、短い中に転調を繰り返し美しく流れていきます。繊細な表現をぜひお聴きいただきたいです。
②こちらはフランセです。この第2曲は柔らかで静謐な曲ですが、他の4曲にもそれぞれ題名がつき、若い娘たちの心の動きを巧みに映し出しています。
③ラヴェルの「ハイドンの名によるメヌエット」です。ハイドンの没後100年記念に作られた作品で『HAYDN』の5文字に音を当てはめて主題を作り、それを巧みに動かして作られたとても優雅な小品です。
④ラヴェルの「ボロディン風に」です。この時代、他の作曲家の作風を真似て遊ぶのが流行り、ラヴェルもそれに乗じてこの曲や「シャブリエ風に」を作っています。いかにもフランス的な優雅な曲です。
⑤プーランクの「メランコリー」です。出だしからあまりにも美しく物悲しく、心がどこかに持っていかれそうになる、そんな曲です。
⑥から⑧は全てドビュッシーです。⑥はドビュッシーの作ったたったひとつのノクターンです。流れるような主題が始まる前に、幻想的な序奏があるのが特徴です。左手分散和音の伴奏も美しいです。
⑦スラブ風バラードです。大変に美しい曲なのですが、不思議とあまり知られていません。私はこの曲はやはり夜、特に雨の夜に聴いたり弾いたりしたくなります。この曲を聴いたり弾いたりしていると、心が揺れて揺れて、どこかに流されてしまいそうになる… そんな美しい曲です。ぜひお聴きいただきたい1曲です。
⑧スケッチブックより、という曲です。この曲もほとんど知られていないかもしれませんね。作曲のためにメモしておいた素材を集めて作ったそうで、なんと譜面は3段になっています。ドビュッシーが愛用した素材が盛りだくさんといった感じで、こちらも大変に美しい素晴らしい曲です。ぜひこの機会にお聴きになってみてください。
2016/05/28
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