今なら理解できる。
あなたは早すぎた。
誰にも理解されないまま
半世紀が過ぎ
理解しようとすらしてこなかった
日本という国の成れの果てが今。
─それが今。
死を賭して
何事か叫び
腹を切り
首落とされた。
落とされた首は時空を転がり
今も尚僕らに向かって叫び続けるだろう。
奴隷諸君よ。
魂を奪われたままで生きる意味はあるのか?
命より大事なものがあるんだよ。
それを守るためなら人はいつでも死ねる。
それを探し求めるのが生の意味ではないのか?
虚しく生きるぐらいなら命燃やして早く死ね。
三島由紀夫の死の向こうには
大事なものを護るために自らの命を捧げてきた数多の霊たちが連なり列を為して
僕らをじっと見守っているだろう。
それらはみんな
今の僕らに繋がる─命の綱だよ。
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