大人への階段：7通目

あいつに言葉を送りつけるつもりでいた。途中で、自分に対して説教したいと気づいてしまった。嫌になるぼくを叱りつけるのは、きっと未来のぼくだ、と信じたい。だから、きょうは狂ったようにあいつを罵った。 きのうのぼくからの文章を読んだ。べつに怒る気にはなれなかった。だって、きのうのぼくの怒りの正しさが、伝わってくる文章だったからだ。ただこの言葉群が、あのひとの前で発せられていたり、人前で繰り広げられていたのなら、たぶん、きょうのぼくはいなかった。