アジアの歌唱法は遊牧民族系の長い歌と農耕民族系の短い歌に大別される。長い歌は携帯性のよい楽器で簡素な伴奏。一息の長さ、音階の広さ、メリスマ様式の技巧の限界に挑むような歌唱法。短い歌は多声と太鼓、あるいは笛を加えた吹打楽。
中国文化圏の音楽は宗教音楽、古典的雅曲と合奏、劇楽、民謡に大別される。
<中国>
①古琴
フレットのある古箏と区別される。古典中の古典で、古くから知識人の嗜みの一つとされた。ずしりとした低音から宇宙的な幽玄ハーモニクスまでの幅。本奏者はクラシック界でいうカラヤンのような存在。宋代の名器による演奏。
②昆曲
中国で最も格式の高い音楽劇。優美なメロディ、のどかで味わい深い。
③二胡
④雲南
少数民族が30ほど存在。照葉樹林の常春の国。日本では消滅した歌垣や山歌が残る。
<台湾>
⑤儒教寺院の儀礼
中国文化圏には仏教、道教、儒教、回教などがある。本国より香港、台湾で盛ん。
<モンゴル>
楽器は馬頭琴が有名。声楽は次の3種がある。
1)ハイラフ:叫び声、唸り声
2)トーラフ:一般的歌唱法
3)ホーミー
⑥ オルティン・ドー(長い歌)
トーラフに分類される。追分の祖の言われている。
<ウイグル>⑦
東西楽器の結節点。音楽基盤はムカームという、イスラム世界の古典的旋法。
<チベット> ⑧
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