しばし、休憩を。honeyでも見ながら……ロジャーラビットを。
ニュージャックスウィング(New jack swing, NJS)とは、ミュージシャン/アーティスト兼音楽プロデューサーであるテディー・ライリーが中心となって1980年代後半に発生・流行した音楽スタイル。特有のリズム、またはそのリズムで構成された楽曲を指す。ワシントンDCのゴーゴーの影響も受けている
黒人音楽の世界では、1970年代までのソウル、ファンク、そしてそれらから派生した70年代後半のディスコブームが1980年代初頭に一段落していた。80年代前半には、リック・ジェイムスやキャメオらが新しいスタイルを模索しヒットを出していた。一方、ストリートでは79年に生まれたラップ・ヒップホップが台頭し、徐々に勢力を広めつつあった。
こうした中、新進のプロデューサーであったテディー・ライリーは80年代後半に、ファンクにヒップホップ的手法を組み合わせ、そこにソウルやゴスペル的メロディー・ハーモニーのセンスを加味することによって新たなスタイルを構築した。
これらの片鱗が、87年からキース・スウェットの「I Want Her」や、ジョニー・ケンプの「Just Got Paid」などのテディーのプロデュース楽曲を通じて世に送り出されると、その斬新さは大きな衝撃をもって迎えられ彼の動向は評論家や聴衆たちの注目を集めた。また、この時期には「プログレッシブR&B」などと一部で呼ばれていた。
そしてテディーは満を持して自らのグループであるガイを結成。88年のファーストアルバムを通じて、先進的スタイルの完成形を披露。さらに、同時期にプロデュースしたボビー・ブラウンの「My Prerogative」が大ヒット。これによって、テディーの創造した新しいスタイルは広く認知され、大量の追随や模倣を生み出しながら一大流行となっていった。
テディーはこのスタイルを“ニュージャックスウィング”と提唱した。この呼称自体は、ジャーナリストのバリー・マイケル・クーパーによって名づけられたと言われる。またワシントンDCのゴーゴーに対して、ニューヨーク・ゴーゴーという呼び方をされる場合もあった。
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