僕は空飛ぶヒーロー。ピンチの時は僕にまかせて。何処にいようと僕が必ず君を助けにいくよ。君がかわいい女の子だったらなおいいね。核ミサイルが飛んできたって僕がいればへっちゃらさ。報酬なんていらない。おカネを勘定しながら生きていくのはイヤなんだ。そのかわり僕がマントを翻して立ち去る時そのダイアモンドのようにキラキラした二つの瞳で夕日に向かって飛んでいく僕をうっとりと見送ってね。僕が欲しいのはそれだけ。
大人になるってことは飛ぶのをあきらめるってことなんだ。地面にへばりついたままひとつずつ夢を棄てていってヒーローになる機会もどんどん奪われていく。大人って可哀相さ。誰の心の中にも僕は棲み続けているのに。
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