夜の最中 何処へ行けば 貴方に逢える 花香る首筋を 独り愛おしく想う さぁ火を灯して 今宵も纏った黒い装束 訓えられる 散るは刹那と 時は流れて紫陽花が 枯れ死んでゆく様 何を重ね 思い馳せることさえも 罪だと云うのなら 夜鷹となって 舞いましょう 夜明けを恐れ飛んでゆく 乱れる髪に 荒んだ呼吸 愛など謳わぬ他愛無い徒事 しろたへの袖が穢れてゆく 貴方の為ではなくて また日が昇って 見るのは同じ薄情な朝 露わになる 渇いた肌よ 雪がこの身を突き刺して 蝕む痛みにも 慣れるばかり あのむしろの微睡みも 取り戻せぬのなら 夜風となって 散りましょう 終わりが来る時まで 叶いはしない儚き夢 貴方の胸で鳴きたかった 花が枯れる 雪は止まず 醜き 此の夜鷹 翼もなく 夜を彷徨い続ける 夜を彷徨い続ける 花が枯れる 雪は止まず 醜き 此の夜鷹 翼もなく 夜を彷徨い続ける