古いヒーローが戦いを終えて 空の彼方へ飛び去って行く 街に再び平和が戻って 誰もがあたたかい夕陽の中 食い入るように画面を見ていた あなたは無邪気に目を輝かせ 空のどこかにきっとあるはずの ヒーローの星を夢見ている 空を飛ぶ飛行機も 遠くまで行ける列車も かつて誰かが描いた夢だった 届きそうもなくて 叶いそうもなくて だから夢と呼んで 胸を焦がして ひとつ叶うたび 消える夢はきっと 幸せを運ぶと信じていた 古い正義はやがて色あせて 遠い彼方のおとぎ話 街のどこかで火の手が上がっても ヒーローは決して現れない 振り仰ぐこのビルも 手の平で揺れる電話も 全部誰かが叶えた夢だった 時は過ぎ去って 当たり前になって だけど夢を追って 先を急いで こんなはずじゃなくて たどり着けばきっと 幸せになれると信じていた 今はなんにも気付かないままで あなたは無邪気に目を輝かせ 空のどこかにきっとあるはずの ヒーローの星を夢見ている 届きそうもなくて 叶いそうもなくて だから夢と呼んだ 忘れないで 見えない何かを 信じた胸にきっと ヒーローの星は輝き続ける ヒーローの星は 輝き続ける