奴らの気配を逃れ… 漆黒の闇を彷徨う ふと見上げてみた光、 運命を包む様だ ハーバードの校庭で ヒエログリフの石版を 読み解く日課も忘れ、 その美しさを愛でる 月よ…どうして、二人を巡り合わす 茂み抜けてみたなら… お前がいたのさ 月が 月が 綺麗ですね、なんて… 言えもしない二人を 何を恐れているのです… 言葉なんて無粋ですか? 清い夜を満たしてく、 静寂に胸が痛む 月よ…どうして、二人を巡り合わす 照らし出されるように、 貴方がいたのです 月が 月が 綺麗ですね、なんて… 言えもしない二人を 「私たちはあまりにも、 お互いのことを知らなかった ようですね…」 「ああ…残酷な時の流れの果てに、 ここにたどり着いた 奇跡に感謝だな…」 「覚えていますか? あれは私が幼稚園を終えて ハーバードへ飛び級した 頃でした…」 「…ああ…その頃俺は…、 奴らの城を抜け出し、 初めて外の世界に触れたんだっけ」 月は…空気も読まずに二人を照らす 「そうか…(私・俺)たちには… なんの接点もなかったんだな…」 ミステリアスな瞳に映る私 ビューティーな瞳に 捕まってしまった俺 月よ…どうして、 二人を見つめ合わすの 時が止まったように黙ってしまうね 月が 月が 綺麗ですね、なんて… 言ってしまいそう