醜い文字に胸を痛める昼下がり また また 争いが生まれた "嫌い、うざい、見てられない" あなたの声が 全部心に染みて 溜まってゆくの あなたが見てきたものはすべて この世界のどこかに 形を変えるあなたの胸の隙間 沈みゆくからだが 重くて 言葉も記憶も捨ててしまいたくて 背中に残るあたたかさも ほら気づけぬまま 生まれた時は誰もが 何の罪もない幼子 無邪気にはしゃいでた あの頃 逆流に飲まれて生きてく術を覚えて あの日への切符はもうどこにもない 私が見てきたものはすべて この世界の切れ端 年を重ねるほどに 分かった気になって 沈みゆくこころが 重くて 色のない景色に吸い込まれそうで 呼びかける誰かの声も ほら気づけぬまま 今更叶うならば 憎しみの隙は与えないで 今更叶うならば ねえ 帰っておいでよ 沈みゆくからだが 重くて 言葉も記憶も捨ててしまいたくて 背中に残るあたたかさも ほら気づけぬまま 拝啓 あなた