重なる指先に恋をした 君はどうか 独り 沈んだ ありふれた白い鏡には 君と僕が 向かいあった リンドウの散る日の夢を見た 君が笑うんだ 分からなかった 帳の中 言葉を紡いだら 君のそばで 燈がそよいだ 意味の無い仕草に色を重ねた 日々の持つ笑みで 花束を編ませて 君の上澄みも 音で包んでいたいよ 膿み廃れていく 時の中で 蝶の終わりも 臍の緒を切る日も 息をするのも 意味の外に 浮かんでいる 色褪せたボールの思い出が 僕を語って 彼が掴んで 怖くなって論理を箕代わりに 簸った貴方は 記号だった 嫌になるな ああ 洞のまま 世界を含んで 涙を掻いた 曖昧だ ああ また うたにして 君も僕も 贈りあった 「これじゃない」 間違う日々の隙間に 残った笑みで 花束を編ませて 君の上澄みも 音で包んでいたいよ 膿み廃れていく 時の中で 今日の想いも 湯灌の記憶も 息をするのも 意味の外に 浮かんでいる