「明日は雨が降るかな」 泣き出しそうな声がする 予報では明日は晴れなのに 何故か君はそっと呟いた そんな僕の疑問を取り残して 笑う顔を作り上げて 今にも崩れそうになって 「明日私はどっか遠くに行くんだ」 震える声が木霊して心臓を喰らう そんな僕を置いて 時間は過ぎていった 止まってくれって泣いたって 君は恋と去っていく あれから歳を重ねた 何もない日々を送る 勿論君はいなくて だけどいつもどっかに君はいた きっといつか僕を忘れ去って 他の誰かと結ばれて 明日が来るのも怖くなくて 昔よりも可愛くって もっと僕がイケてたって 何も変わることは無くて この気持ちはどうしようもなくて 運命なんだ これも全部 最初から決まってたんだろう それでも僕は愛してたんだ 長いようで短かったあの日々を 曇った視界の途中で 見つけた君がもう隠れていく 幕が降りていくみたいだ こんな世界でさえも 君は「好き」って言うんだ はしゃぐ声を思い出して また愛を歌う そんな僕を置いて夏は去っていった 君はどうか笑っていて 空は愛に染まっている