それはまるで映画のような 何とも綺麗な夜でした 独り窓辺から仰ぐ僕 あの頃を慕うのでした 一夜一夜に人見頃に 目もくれずに暮れるのでした 眩しくて 貴方は十六夜 心奪われた日々でした 月の滴 笹舟のように はらりと戯れ 輝夜に満ちてあゝ勿忘草 貴方がいない夜を抱いて 咲かない蕾のまま いつかは枯れてくのかな… 年を重ね老いて行くのは 私だけで悔やむのでした どうか貴方だけは写真のままでいて と願うのでした 月の滴 笹舟のように はらりと戯れ もしも貴方に出会わなければ こんな想いなんてしないのに 踏み込めない距離のまま まだ好きでいていいですか? 揺れる灯篭 残り香を便りに彷徨ってる 優しく取り繕うから サヨナラまでの空が高いよ 変わってゆく時の岸辺に 変わらず恋慕を植えるでしょう 青くて儚い花言葉は 私を忘れないで 輝夜に満ちてあゝ勿忘草 貴方がいない夜を抱いて 咲かない蕾のまま まだ好きでいていいですか? 此の儘…