その夜のことは覚えちゃいない 夢の中じゃベソかいてバイバイ 望郷の彼方 幼い願い叶わぬのならせめて 見ていたい 団地のベランダに新聞の煙突 ケーキ頬張るクリスマス 四畳半いっぱいの温もりと ほどくリボンに笑顔ほころぶ 驚くほどじゃない幸福の形 いつも探してた家族の轍 首にぶら下げた鍵と 小遣いの代わりにパパがいない 債権に追われ 友を裏切り 責任を逃れ 部屋も暗い日々 取り残された正義の味方 風呂敷マント 涙拭きママを待つ夕方 五時のチャイム 腰に引っ掛けたコスモスのナイフ 小焼け空に突きつけたあの日 赤落ちノスタルジー <hook> ママと妹は僕が守ると 頼もしい鼻たれマタドールも今は昔 獄窓になぜか懐かしむ街 中一で始めた新聞配達 冬のかじかみに厳しさ味わう 白い息吐き走る少年 ただいまの声も唖然呆然 情事に耽るママとボーイフレンド 何人目? しかも不倫に虐待 勘弁して 蹴る 殴る 弱さに響き加速したブルース 銃や自由が無くても踊れ 口ずさみ出すあのトレイン・ トレイン 辿り着いた更生施設 学園を背にした桜の季節 出迎えは継母の料理 マズくはねぇけどうまくもねぇ 感謝してるがケツの座り悪い 茶の間にバイバイ追いかけた リバティ 今に見ときな 言い聞かす 浜の意地を見な this real 一人で生きろと 親父の言葉に生かされ苦しむ日々 <hook> ママと妹は僕が守ると 頼もしい鼻たれマタドールも今は昔 獄窓になぜか懐かしむ街 西口の雑踏 七浜の潮騒 夏の陽炎に違いなど無い 幻に孤独が滲む あの日の俺は今もあの町にいる 振り返れば誰かいますか 欲を満たすか 傷を癒すか アナタに僕は見えますか 手立てもなくただすがるカルマ 過ちの代償が罰だと言うなら 飾り隠す言葉などないはず 罪も大人の理由なら 咎めなし 尖る口角 答え無し 麗しき人生の生贄 幼子の頬はいつも濡れていて 過ぎ去りし日も鎖にも 涙の跡にはこびつくさび色 夢のない眠りに焦がれる 傷を舐めすする夜にもたれる 人を許せぬ弱さにジャムを塗り 頬張る物語 月影の獄窓 隠した孤独も じゃれてみたいお天道様 いつかの海風抱き 岬の丘に消えた少年とパパ