それはオーバードーズでも リビドーからでもない それは愛をうばわれたわたしを 連れだす 夢のつづきのような幻想 咲かないままの色ちがいの花を ちぎっただけなのに 消えない 傷つき傷つけ わたしの代わりに わたしを描きだす映像 ひとりになる権利をわたしは 失ったままで 虹のベッドに横たわる ああ 怒るかな だけどさ 真っ暗闇のなかじゃ いまのわたしは歩けないから 甘だるい部屋のなかで 反響するピンクと露 何もかもがここにあった 世界から黒を切り取ったら 霧がかってしまったうつし世 わたしはしだいに 濁流にのまれて 上手く息ができないまま 沈んでしまった わたしはそうして 真っ白にまみれて 上手く事を 思い出せなくなってしまった あなたの顔さえも遠く 白い記憶の海へ 誰かの泣き顔と 吐瀉物まみれの服と いつまでも追いかけてくる 不安の波と 何もない儚さと わたしを叱る守り人 風を凌ぎ絶えず燃える ロウソクの火と それはオーバードーズでも リビドーからでもない それはわたしがわたしを頼りに これから全てを取り 戻すようにつける足跡 逢いにゆこう 醒めない夢を捨てよう 逢いにゆこう 「いつかきっと」 ふたりは闇を彷徨う 逢いにゆこう ユーフォリアはもう見えないよ