「心だけでいい」なんて それが一番難しいのに どうして口にしたんだろう なけなしの強がりかな 「あなただけでいい」なんて それが一番欲しいのに わざと薄っぺらく刻んでは 平静を貼り付ける ああ 信じていたい あーあ 信じていたいのに 頭のなかをよぎるのは 今朝見た悪い夢 ああ 信じていたい いつかも同じような言葉 飲み込んでは 胸の奥に詰め込んだ 結晶になった孤独が 心を突き刺した 痛いよなんて もう言葉にもできないよ 恭順を以て愛を 確かめるふりを続けた これが間違いかもしれないこと あなたは知っていた癖に 小説を棚から出してはただ戻すだけ 粗筋を貪っては 食傷を繰り返した それでも生憎満たされるように 身体は慣れてしまって あれ、これって 何かに似てるな 「あなただけがいい」なんて 言葉遊びみたいかな 前髪を5ミリ切るみたい あなたにはきっと大差ない ああ 信じていたい あーあ 信じていたいのに 重ねた事象がベールになって 視界を奪ってく ああ 信じていたい いつかも同じような言葉 飾っては 宝物と言い張った 裂傷を負った心が 治りきる前に 痛みを全部 もう 手放せばよかった 照準を合わせてこの胸を 撃ち抜き続けた これが間違いかもしれないこと あなたも知っていた癖に 「ずるいや」 鼓動の隙間に割り込んで 痛みが胸を打つ 「あなただけでいい」なんて 叶わないから 口を衝いたの 結晶になった孤独が 結晶になった孤独が 心を突き刺した 痛いよなんて もう言葉にもできないよ 恭順を以て愛を 確かめるふりを続けた これが間違いかもしれないこと あたしも知っていた癖に 「ずるいや」