街角で偶然に出あった とても とても 遠い日 ほんの少し 首をかしげて 微笑む癖 覚えていました 手にすくった巻貝に 聞こえた白い潮騒が あなたのまわりに 聞こえます 時に長さが あるなんて だれが 告げたのですか 僕は あの日の 君の姿 今も 見つめることが できるのに 街角で 偶然に出あった とても とても 遠い日 君の好きな色は 変わらず 淡い 淡い紫でしたね いつか手紙に書くはずの 朝まで捜した言の葉は 今でも心に住んでます 時が すべて流すなんて だれが 言ったのですか ひとり逃げた 冬の海の 波の冷たさが 僕の手の中にある 街角で 偶然に出あった とても とても遠い日 幸せを尋ねる戸惑い どうしてか 聞けない僕です 開いたばかりの花の香の 春 のどやかな ひろがりが あなたのまわりにさざめいてます 時はもとに戻れないと だれが決めたのですか 心の中にあこがれが 今も膨らんでいくと感じているのに