暮れてゆく空に 浮かびゆく月を 見上げた時に笛が鳴る 木造りの小屋に 閉じ込められて 僕は曲芸を見せるだけ ある日僕はきれいな君を 一目みたんだ その瞬間に初めて恋をしたんだ だけどこんな僕じゃきっと 釣り合わないね 舞台の上からならば 見つめていいかい? 明けてゆく空に 消えてゆく星は 流れない涙に似ている いつも悲しそうな顔している君の 笑顔が見たいよ ただそれだけ 君をさらってしまった 僕は夢中で走った 震える柔らかい体を抱きしめながら 僕の背中さわって 目隠しをはずして 君が笑うまでずっと傍にいたいよ 細い君の指が 僕の心臓つかむ 赤く染められてゆく みにくい僕を 澄んだ瞳に写して 優しくだきよせて やっと笑ってくれたね だからさよなら