何処へ行くかと きかれても あてがあっての 旅じゃない いつかのまンまさ 俺は渡り鳥 “おい 冷たい人って 言うのかい…” そいつは俺らの せいじゃない 背なに吹いてる 北風さ 褪せたジャンパーの ポケットじゃ 銀貨が哀しい 音(ね)を上げる 昔の稼業を 思い出してるが “おい もいちど弾けって 言うのかよ…” 抱いたギターが 笑うだろ 足を洗った いまとなりゃ 夢で昨日も 故郷(くに)の娘(こ)が 便りお呉れと 言っていた 元気でいるよと 書いてやりたいが “おい 書いたらどうだって 言うのかい…” そいつはちょいと 罪だろう そんな値打は 俺にゃない