「この先どうなっちゃうんだろう」 キミが不意に切り出した 「そうだね」僕は呟いて 意味のないケータイを眺めた 見慣れたこの部屋の外に また次の東横線が横切る 終電に向かうように雪が 街灯でくるくる廻った せめてどうかこの想いが この夜空に消せぬのなら 降り始めた粉雪達よ 今宵キミとこの街を優しく包んで 2人過ごした日々を "過去"にはしたくなくて ずっとどこかに閉まってた想い 「キミを1人にしない」 あの日の僕が嘘つきになる ごめんね。今さら告げた "この街を離れてく" 電話ごしキミは押し黙って 「…寒いね」って 優しさで埋めたけど こんな雪舞う夜にいっそ 「最低な奴ね」って フッてくれれば楽なのに せめてキミが悲しまぬように 輝く雪夜(ゆきよ)に寄り添えたら そんな愚かな矛盾さえも 今宵この街に全部置いて行けたら 春が来て 忘れ雪がとけて 僕はひとりこの街をでる そう決めたはずなのに 新しい季節がきて 横にキミがいないなんて 寒空の胸の中 閉じ込めていた 確かな感情が溢れた せめてどうかこの想いが この夜空に消せぬのなら 降り始めた粉雪達よ 今宵キミのもとへ せめてどうかこの想いが もう一度伝えられるなら きつくつよく抱きしめたい やっぱりキミにさよならは 言えないみたいだ 最後に一言だけ 僕から一言だけ できるならば聞いてほしい この街を離れてく そう決めたこの僕に ついてきてくれないか