胸の痛覚が鳴る 午前5時の半月が祖母の形見という櫛みたいで、 とても綺麗 文庫本を片手に歩く外は俺に味方 全て詩的に見える 通りゃんせ 流れ 綺麗 読む手を休めた めくるめく記憶に栞を挟んだ 噛めば甘いだろう場面 舞い上がる君のページ 渦を巻いて 眼で追うだけで 決して掴もうとはしなかった 夜に硝子1枚 俺と夜景重なる 電波塔か鬼灯(ほおずき) 手を伸ばしてツキユビ 胸の痛覚が鳴る 散々読み返して そして、俺を襲った 爽やかな読後感 舞い上がる君のページ 渦を巻いて 眼で追うだけで 綺麗だ 口走って 舞い上がれ君のページ 渦を巻いて 手が届かない位に吹き飛べ どうせなら