真夜中 独りで目を覚ました 三日月は涙に濡れて 夢の中で思い出す 生まれ変わる前の愛しき日々を… 僕らが初めて出会ったのは 今から500年も前 どこかの古い城で 踊る君に心魅かれてしまった 窓の外 みつめる 綺麗な瞳は 何を想い続けているの? 声を聴かせて 初めて君と出会った日から 運命が変わるのを感じた 君もゆっくり頷いてくれたね この僕に―― 二人を繋ぐ物など何もないから 消せない絆を胸に抱くよ 鏡の世界に想いを寄せて 君の後ろ姿 探し続ける どんなに愛しても叶わぬ恋は 身体 朽ち果てても消える事ない 運命が扉を叩いた 悲し過ぎる程の強さで 嗚呼… 僕は全て分かっていた 空を飛べないカナリヤは 既に死んでいたのだろう この世界にサヨナラした夜に 星も色褪せるほど 月日を隔てて 失った物取り戻すのさ 何も無かったように あれからずっと待ち侘びてたよ 再び君とめぐり逢う日を けれど神は二人の心を 引き離した 錆びた時計の針を戻せないから 虚ろな鼓動が時を刻むよ 閉じたその心に呪文をかけて 君の笑顔を取り戻したい そうさ 僕にもっと力があれば 君の悲しみ全て連れ去るのに せめて今だけは忘れていたい つらい現実も悲しい過去も だから今夜も仮面を被り 夜が明けるまで踊り続けよう 運命が扉を叩いた 二人を嘲笑うかのように 心に雨は降り続いた いつになく優しい雨だった 乾いた心 満たすと共に 記憶を洗い流して欲しい―――